久保の家
ホーム → 北信州の方言 → 北信州のはなしことば → 「か」   sitemap

北信州のはなしことば 「か行」

「か」(35) 「き」(14) 「く」(26) 「け」(22) 「こ」(35)

おことわり:ことばの解釈や用法、語源などは、あくまでもこのページの管理者が勝手に判断したもので、学術的な根拠に基づくものではありません。説明が不適当だったり、間違っているものがありましたら、ご容赦ください。

さくいんに戻る

「か」

「かぁ」(【ぁ】を上げる)
「香」。においのこと。
「おこたの中で変なかぁするど」(炬燵の中で変な臭いがするよ)
「があはる」(【が】を低く【あはる】を上げる)
”意地を張る”こと。
があばかはってうるせこと」(意地ばかり張ってうるさいこと)
「かいこあげ」
「蚕上げ」。繭(まゆ)を作るようになった蚕を、1匹ずつ拾い上げて”すくら”(繭を作らせるための藁で編んだ立体的構造物)に入れること。じょうぞく。
「・・・かいやぁ」
”・・・ですかねぇ”という疑問を柔らかくいうことば。
「明日はいい天気になるんかいやぁ」(明日はいい天気になるんですかねぇ)などという。
「かう」(支う)
「鍵をかう(掛ける)」
「つっかいぼをかう(支柱で支える)」
か・う【支う】:
1)ささえにする。支柱として入れる。
2)鍵やかんぬきなどで開かないようにする。広辞苑
「かう」(飼う)
「なっぱかってまんまくった」(菜っ葉をおかずにしてご飯を食べた)
か・う【飼う】:
1)動物にえさや水を与える。
2)動物に食を与えて養っておく。飼養する。
3)投与する。盛る。広辞苑
「かぎつけ」
囲炉裏で使う”自在鈎(じざいかぎ)”のこと。
「かくし」
洋服の”ポケット”のこと。
「ポッケ」とも言う。
「がげ」(【が】が高く【げ】を下げる)
家の軒(のき)のこと。軒下は「がげした」(【げ】を上げる)という。
「かしがる」
漢字は「傾がる」。かたむくこと。「ひっかしがる」ともいう。
「かずける」
”かこつける””口実にする”。漢字では「被ける」。
かずける:かこつける。ことよせる。広辞苑
「かすこく」
”生意気なことを言う”。
かすこくでねえ」(生意気なことを言うな)
「がたく」
”腕白”という意味。「があたく」ともいう。
がたく息子があだけるもんで、家がおっこされちゃう」(腕白息子が暴れるので、家が壊されてしまう)
「がたくる」
家の改築などであちこち壊したりすることを、婆ちゃんは「がたくる」という。
相手に意味が通じているかどうかは不明。
「かたる」
子守りをすること。
「ぼこをかたる」(赤ん坊の子守りをする)
「かちきわたる」
かちき渡った畑 積もった雪の表面が固まった状態。雪が深くても沈まずに歩ける。
昼間に晴れて気温が上昇すると雪の表面だけが溶け、夜間、気温が下がると溶けた水分が凍って硬い氷の板状になる。
「かちゃねえ」
”価値がない”あるいは”つまらない”。「価値ない」が訛った。
以前、信越放送の某Sアナウンサーが「かっちゃね」というような題の歌を放送で歌っていた。
「かっくらす」
”激しく殴りつける”こと。
「かっぺなす」
”馬鹿にする”というような意味らしい。
「かてっぽ」
”片方”のこと。
「かなっこおり」
”氷のようにつめたい”こと。「金氷(かなこおり)」がつまった。
「雪の中で遊んでたら、かなっこおりのような手んなった」(氷のような手になった)
かなこおり:冷たくて氷のような感じのもの。きわめて冷たいこと。「足が金氷となる」広辞苑
「かねちょろ」
”蜥蜴(とかげ)”のこと。
「かまける」
”愚痴や不平を口にする”という意味。漢字では「感ける」。
共通語の”零す(こぼす)”に近く、本来の「かまける」とは違った使われ方がされている。
かまける:
1)感ずる。感動する。心が動く。
2)一つのことに心を取られて、他がおろそかになる。拘泥する。広辞苑
「かまんどく」
”構わないで置く”、”放っておく”こと。”無視する”という意味でも使う。
程度が増すと「されっかまんどく」となる。
「せわばかやかねでかまんどけ」(世話ばかり焼いていないで放っておきなさい)
「かみゆき」
普段あまり雪が降らない、南の地方に降る雪のこと。「上雪」
湿った重たい雪が交通を混乱させるが、この時は北信州ではほとんど降らない。
「がめる」
”盗む”こと。
「〜かやあ」
”〜かな?”という疑問のことば。
「おらちのおんなしょ来たかやぁ」(私の家内がこちらに来ましたかねえ?)
「がわ」
”そば”、”脇”。
がわへ寄せる」(側へ寄せる)などという。
「かわかわしている」
腹を空かせている様子。
「がわた」
”周り”や”外枠”などをいう。
「かわばる」
”乾いている”、”干からびている”こと。
「おやきのかわかわばったんで蒸し器で蒸したらやっこくなった」
(”おやき”の皮が干からびてしまったので蒸し器で蒸したら柔らかくなった)
「かんから」
”空き缶”のこと。
かんからけっとばしてあすんだ」(かんからを蹴飛ばして遊んだ)
「かんじる」
冷え込むこと。「寒じる」。
「今朝は寒じるなあ」(今朝は冷えこむなあ)
「かんばりまわる」
前後転や側転などをすること。「かんばり」の語源は不明。
「かんべんな」
”勘弁してください”という意味。
「かんしかんべんな」(ご免ね、勘弁してよ)
上に戻る

「き」

「きいせく」
”あせる”こと。”気が急く(せく)”が訛った。
「きいまわす」
”気を配る”、”心配する”こと。”気を回す”が訛った。
気を回す:あれこれ余計なことを心配したり想像したりする。広辞苑
「きいもめる」
”いらいらする”こと。”気が揉める(もめる)”が訛った。
「きいやむ」
”思い悩む”こと。”気に病む”が訛った。
気に病む:くよくよと思い悩む。広辞苑
「きっくり」(【き】が高く【っくり】を下げる)
”しゃっくり”のこと。
「きなくせ」
”きな臭い”が訛った。
「きなした」
”来た”の尊敬表現。”来なさった”という意味。
「きなしで」
漢字では「気無しで」。”うっかりして”という意味。
きなしで、免許証忘れて出かけた。」(うっかりして免許証を忘れて出かけた。)
「きなった」
”来た”の尊敬表現。”お越しになった”という意味。
「きょお」「きょー」
1)”お経”のこと。
2)”お灸”のこと。
「きょく」
”郵便局”を省略して「きょく」という。
「ぎりはずす」
”脱臼する”こと。
「きる」
蒲団を”掛ける”こと。漢字では”着る”。
「蒲団着て寝たる姿や東山」服部嵐雪
「きんばんちょう」
”几帳面”。
「あの人はきんばんちょうで、毎朝5時せえばへえ畑へ行かる」
(あの人は几帳面で毎朝5時といえばもう畑へお出かけになる)
上に戻る

「く」

「くいんぼ」
”杭”のこと。”杭棒”が訛ったものか?
くいんぼぶちこんで、柱立てた」(杭を打ち込んで柱を立てた)
「ぐえー」
”具合”が訛った。状態や体調のこと。
「風邪引いたやら、あ〜ぐえーわりぃ」(風邪をひいてしまったのか、あ〜、具合が悪い)
「くさっぱち」
口の周りにできた”吹き出物”、”できもの”のこと。生の栗や胡桃を食べすぎると「くさっぱち」ができるといわれた。
昔は栄養が悪かったせいか、口の周りに「くさっぱち」のある子がいたが、今は見かけない。
「ぐざる」
”駄々を捏ねる”こと。「ぐずる」ともいう。
ぐず・る:
(「愚図る」は当て字)
1)ぐずぐずする。
2)ぐずぐず言う。だだをこねる。
3)言いがかりをつける。広辞苑
「くじな」
”蒲公英(たんぽぽ)”のこと。
「くずやね」
”藁葺屋根”のこと。「屑屋根」
”茅葺き”は丈夫で長持ちするが材料を確保しておくのが大変なため、百姓家は”麦藁”で屋根を葺いていた。
「くちばた」
”口の周り”のこと。「口端」
「ぐっしょ」
水で”ぐっしょり”濡れていること。「ぐっちょ」、「びっちょ」ともいう。
「ぐっちゃ」
”水たまり”や”泥濘(ぬかるみ)のこと。
「くびったるい」
首が凝った状態をいう。
「くっとくらい」
”お召し上がりください”という意味。
「餅搗いたんでくっとくらい」(餅を搗いたのでお召し上がりください)
「くまんばち」
スズメバチのことを「くまんばち」ということが多い。「熊ん蜂」。
くまんばち:クマバチの転。スズメバチの俗称。広辞苑
「・・・くらい」
”・・・ください”という意味。
「くろ」「くらい」「くんない」「おくらい」「おくんない」とだんだん丁寧になる。
「くらしつける」
”殴りつける”こと。
「猿のやろりんご齧ってるんでくらしつけずそもったら、くゎらんくゎらん逃げてはした」
(猿の野郎がりんごを齧っているので殴りつけてやろうと思ったら、からんからん逃げて行った)
「くらす」
”殴る”。
「くりくり」
”全部”、”そっくり”という意味。程度が激しくなると「くりっくり」
「猿のやろ軒下の串柿くりっくりもってはした」
(猿の野郎が軒下の干し柿を全部持って逃げて行った)
「くるみ」
”踝(くるぶし)”のこと。
「ぐるり」
”周り”、”周辺”のこと。
「畑のぐるりの草が伸びてきた。」
「くれる」
物などを”与える”こと。「呉れる」
「花に水をくれる」(水をやる)
「犬に餌をくれる」(餌を与える)
くれる【呉れる】:
1)(自分が相手に)物をあたえる。また、動作を加える。やる。くれてやる。
2)(相手が自分に)物をあたえる。広辞苑
「ぐれる」
天気が下り坂になること。
「膝が病めるから天気がぐれる。」
「・・・・くろ」(【ろ】を上げる)
「・・・・ください」という意味。
「車がとおるんで、ちょっとそこどいててくろ」(どいていてください)
「くんない」(【な】を上げる)
”くださいな”という意味。文字だけ見ると否定だが、否定ではない。
「ちょっとそこのお皿取ってくんない」(ちょっとそこのお皿取ってくださいな)
「くんない」(【ない】を上げる)
”くださいませんか”という意味。「お願いします」という感じが含まれている。
「ちょっとそこのお皿取ってくんない」(ちょっとそこのお皿取っていただけますか)
「くんない」
”くれない(呉れない)”が訛った。「与えない」「やらない」という意味。
「爺ちゃんはけちだから孫にこづけくんない」(孫に小遣いをやらない)
「くんね」(【ね】を上げる)
”くださいよ”という意味。
「ちょっとそこのお皿取ってくんね」(ちょっとそこのお皿取ってくださいよ)
「くんね」
”くれない(呉れない)”という意味。
「母ちゃんこづけくんねかい」(お母さんお小遣いください)
「手伝いしねからこづけなんかくんね」(お手伝いをしないからお小遣いなんかやらないよ)
上に戻る

「け」

「けえこむ」
「掻い込む」が訛った。「掻き込む」こと。
かき‐こ・む【掻き込む】:
1)自分の方へ掻き寄せる。かかえこむ。かいこむ。
2)飯(めし)などを急いで食べる。かっこむ。広辞苑
「けえだし」(【けえ】が高い)「けーだし」
道路から家の庭や玄関に続く取り付け部分。”駆け出し”あたりが語源かもしれないがよくわからない。
「おやどはけえだしが長いから、雪かきが大変だねえ」。
「けえだす」
「掻い出す」が訛った。「汲み出す」こと。
かい‐だ・す【掻い出す】:(カキダスの音便) たまったものをなくそうと汲んで出す。広辞苑
「風呂の水けえだして洗濯に使う」(風呂の水を汲み出して洗濯に使う)
「げぇーに」「げーに」
”強く”、”力いっぱい”という意味。
「そんなにげぇーにはたくない」(そんなに強く叩かないでください)
転じて、”思いっきり”という意味でも使われる。
「今夜はげぇーにいっぺやるかい」(今夜は思いっきり飲みましょう)
「げえもねえ」
効果や、してみるだけの値打ちがないこと。”無駄”、”もったいない”。
”甲斐もない”が訛った。
「けえり」
”帰り”が訛った。
「がっこのけえりにそりん乗ってあすんだ」
(学校の帰りに橇に乗って遊んだ)
「けえる」
”帰る”が訛った。
「げえろっぱ」
”オオバコ”のこと。「蛙葉」が訛った。
二人が両手に持った「げえろっぱ」の花茎を交差させ、左右交互に引っ張って強さを競う遊びを「ずこずこ」と呼んだ。
「けつかる」
”いる”。
けつかる:「在る」「居る」の卑語。居やがる。広辞苑
「遊女めが見てけつかるぞ暑い舟」(小林一茶)
「けつっぺた」
”しりべた【尻臀】””尻っぺた”のこと。。
しりべた【尻臀】:尻の、肉の多い部分。しりたむら。しりっぺた。広辞苑
「けそくれる」
”平気な顔をする”、”知らん振りをする”
「けそけそ」していること。
「けそけそ」
気にしないで平気な様。
「ねしょべんしたのにけそけそしてる」(寝小便したのに平然とした態度でいる)。
けそけそ:恥じずに平然たるさま。広辞苑
「けたくそわるい」
”腹の虫が治まらない”こと。
「けつける」
”蹴つまずく”こと。「けっつける」ともいう。
「けっこくる」
”蹴っとばす”
「げっとに」
”強く”、”力一杯”、”思いっきり”という意味。「げーに」
「けべ」(【け】が低く【べ】を上げる)
”煙い(けむい・けぶい)”が訛った。
「けやす」
火や文字などを”消す”こと。
「げろりん」
細い竹を組み合わせて長靴の底に取りつけ、凍った雪道を滑る遊具。
「〜けん」
”〜けど”という意味。
「おらほにも桜はあるけん誰もみいこね」 (私たちの地区にも桜はあるけど誰も見に来ない)
「〜けんさあ」
”〜けどねえ”という意味。
「何やって食ってるんか知らねけんさあ」 (どんな仕事をして生活しているか知りませんけどねえ)
「〜けんども」
”けれども”が訛った。
上に戻る

「こ」

「こいたま」
”やたらに沢山”という意味。「しこたま」ともいう。
「ごおたれ」
きかん坊、暴れん坊、始末に負えない、というような感じ。
「がたく」よりも質が悪い。「ごおたれ息子」
「ごおつくばり」
”よくばり”
「こおながる」
腰をまげること。
こおながって仕事をしたんでこしゃいて」(腰を曲げて仕事をしていたので腰が痛い)
「こかす」
”叩く”こと。
「ごがわく」
”業が湧く(ごうがわく)”が訛った。「ごうわかす」ともいう。”業を煮やす”、”業が煮える”と同じ。
ごうがわく:腹立たしさに、心がいらいらする。広辞苑
「こく」
漢字では「放く」。過去形は「こいた」
こく:
1)体外に出す。はなつ。ひる。「屁をこく」。
2)ものを言うことを卑しめていう語。ぬかす。「嘘こきゃあがれ」広辞苑
「こくる」
(喉を)”なめらかに通過しない””詰まる”こと。
「何も飲まねでパン食ったら喉こくった」(何も飲まないでパンを食べたら喉に詰まった)
「こごむ」
漢字では「屈む」。”かがむ”と同じ。
こごむ:腰や足を曲げて低くなる。しゃがむ。広辞苑
「こごり」
”かたまり”のこと。
「雪のこごり」「土のこごり」「砂糖のこごり」などという。
こごり【凝り】:
 1)こごること。また、そのもの。
 2)魚の煮汁をこごらせたもの。煮凝り。
こごる【凝る】:かたまって堅くなる。こおって固くなる。凝結する。 広辞苑
「ござんした」
”ございます”。
「おはようござんした」(おはようございます)
中年以上で「おはようございました」と挨拶する人がいる。
この使い方を元FM長野のアナウンサーだった大岩氏は「パーツは標準語」と分析している。
「ごじ」
昆虫の幼虫のこと。うじ虫。
「ごしょらく」
”後生楽(ごしょうらく)”が訛った。”暢気”という意味。
ごしょうらく【後生楽】:
 1)後生は安楽であると思って安心すること。
 2)何事も苦にせずのんきなこと。広辞苑
「こすい」
漢字では「狡い」。”ずるい”
こすい:わるがしこい。ずるい。広辞苑
「こすき」
棒の先に平らな板を打ち付けた雪かきの道具。
最近はプラスチック製の軽い道具を使うことが多い。
「ごたこねる」
”御託をいう”こと。”道理に適わないことをいう”というような意味。
ごたく【御託】(御託宣の略): くどくどと言うこと。また、傲慢な言い分。略して「ごた」ともいう。広辞苑
「こづけ」(【こ】が高く【づけ】を下げる)
”小遣い”のこと。
「ごっしゃん」
謡曲やお茶、お花などの”師匠”、”先生”のこと。「ご師匠さん」が変化した。
「ごったく」
”がらくた”、”ゴミ”
「物置を整理したらごったく(がらくた)が山ほど出てきたんで、畑に持っていって焚いた」
「ごっぱな」
”鼻水”のこと。
「こてっぱや」
”早朝”
こてっぱやに出掛けてった」(朝早く出掛けていった)
「・・・ごてら」
”・・・ごと”という意味。
「菓子くれたら箱ごてら持ってはした」(お菓子をあげたら箱ごと持って行った)
「いがごてら都へ出たり丹波栗」(小林一茶)
「こてらんねぇ」
(良い思いで)”もう、たまらない”。”こたえられない”が訛った。
「ことしはお菜が馬鹿高く売れて、こてらんね」(ことしは野沢菜がとても高い値段で売れたので、もうたまらない)などという。
「こてる」
”堪える(こらえる)”、”我慢する”
「いますぐつっかい棒をかうから、いもちっとこててろ」(今すぐつっかい棒をするから、もうちょっと堪えていろ)
「このかん」
”この位”、”これ位”
「あのやろけちだからこのかんくれたっていいだねかいせったけん、だめだっと」
(あいつはケチなので、これ位呉れたっていいでしょうと頼んだけど、駄目でしたよ)
「このけんまく」
”こんなに沢山”という意味。
「台風でこのけんまくりんご落とされて、どうしたらいいやら」
(台風でこんなに沢山りんごを落とされて、どうしたらいいでしょう)
「こましゃっくれる」
”ませている”こと。
こましゃっくれた子どもだこと」(ませた子どもだねえ)
「こみっけえす」
逆流すること。
「大雨で雨水こみっけえしてえんさの下まで水浸しんなった」
(雨水が逆流して縁の下まで水浸しになった)
「ごむさい」
”きたない”、”汚れている”
「五無斉(ごむさい)」という雅号の人がいたような気がするが、関係あるのかな。
「こらる」
”おいでになる””いらっしゃる”という意味。過去形は「こらった」
「せんせ家庭訪問にこらるど」 (先生が家庭訪問にいらっしゃいますよ)
「これっぱか」
”こんな少しばかり”。
「今年は景気悪いんで孫にこずけこれっぱかしかくれらんね」
(今年は景気が悪いので孫に小遣いをこんな少ししか呉れられない)
「ころころ」
”こおろぎ(蟋蟀)”のこと。
鳴き声からきた呼び方か。
「ころばす」
立っているものを倒すこと。「木をころばす」(木を切り倒す)。
高杜神社のお祭りに掲げる大幟用の幟竿(のぼりざお)を倒すことを、「幟ころばし」という。
ころばす:倒す。広辞苑
「こわい」
ごわごわしていること。「強い」
猪の毛はこわいので有刺鉄線でも平気で通り抜ける。
「ごわす」
”ございます”。「ござんす」ともいう。
「遠いところごくろさんでごわす」(遠いところをお疲れ様でございます)
「こん」
”こと(事)”が訛った。
「そんなこん急にせわれたってだめど」(そんなこと急に言われても駄目ですよ)
上に戻る
さくいんに戻る
ホーム → 北信州の方言 → 北信州のはなしことば → 「か」