久保の家
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北信州のはなしことば 「ら行」

「ら」(2) 「れ」(1) 「ろ」(1)

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「ら」

「らっちょもねえ」
”つまらない”、”くだらない”という意味。
”埒も無い(らちもない)”が訛った。さらに訛ると「だっちょもねえ」。
らちもない:順序が立たない。乱雑である。つまらない。もとは「らっしもない」。広辞苑
「・・・・らる」
”・・・・らっしゃる”、”・・・・なさる”という敬語表現。「・・・・しゃる」「・・・・なる」も同様。
「来らる(おこしなさる)」「食べらる(お食べなさる)」「けえらる(お帰りなさる)」「行か(お行きなさる、”ら”は省略されている)」

「れ」

「れえする」
”お礼する”が訛った。

「ろ」

「ろくだま」
物事が十分でないさま。ろくに。ろくすっぽ。
「干ばつでろくだま雨が降らない」(干ばつでろくに雨が降らない)
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北信州のはなしことば 「わ行」

「わ」(4) 「を」(1)

「わ」

「わけえもん」
自分より年下を指す。「わけしょ」も同じ。
よその家に用事に行ったとき、年寄りが出てきたので「わけえもん」を呼んでもらったら、60歳を過ぎたおっさんが出てきた。
「わけしょ」
”若い衆”が訛った。
「わけえもん」と同じ。
「わたまし」
”新築祝い”のこと。
わたまし【移徙・渡座】:「わたましのいわい」の略。
わたましのいわい【渡座の祝】:転居の祝。新築落成の祝。広辞苑
「わにる」
”人見知りする”こと。
「あの家のぼこは、人の顔見るとわにて泣くんで、やだことやだこと」(あのお宅の赤ちゃんは、他人の顔を見るとはにかんで泣くので、ああいやだ。)
わにる:はにかむ。恥かしがって尻ごみする。広辞苑
「蟷螂のわにたつら也茨の花」一茶
「わるでけえ」
”やたらに大きい”こと。

「を」

「・・・をば」
”・・・を”。「お昼に餅をば焼いて食べた」(お昼に餅を焼いて食べた)。
をば:(格助詞「を」に係助詞「は」が付き濁音化したもの) 動作・作用の対象を強く指し示す語。「失礼をば致しました。」広辞苑
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北信州のはなしことば 「ん」

「ん」(2)

「○○だけ
”○○だけれど”。
「おらちにも田はあるけ、今は米作ってねんど」(我が家にも水田はあるけれど、今は米を作っていないんだよ)などと使う。
「んんめ」「んんめえ」
”うまい”が訛った。「うんめ」「うんめえ」とも聞こえる。
1)”上手い”、”巧い”こと。
 「んんめ絵だなあ(上手なえだねえ)」
2)”美味い”こと。
 「まんまんんめなあ(ご飯美味しいねえ)」
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