高井野の地理>高井野を取り巻く山

「中央分水界(中央分水嶺)」

分水界

山に降った雨は沢を下って川に流れ込み、やがては海に注ぎますが、日本ではおおざっぱにいって太平洋か日本海のどちらかに流れ込みます。
 この境界が「中央分水界」で、北海道・宗谷岬から津軽海峡を渡って本州を縦断し、関門海峡を飛び越えて九州・佐多岬まで約5,000kmが連なっています。
 高山村の群馬県境はちょうど分水界となっており、高山村側に降った雨や雪は松川から千曲川に流れ込み、新潟県に入って信濃川と名前を変えて日本海に注ぎます【信濃川水系】。
 これに対して群馬県側に降った雨や雪は、吾妻川から利根川に流入し、関東平野を横切って太平洋に流れて行きます【利根川水系】。

高山村の分水界

中央分水界
※この地図は国土地理院発行の「数値地図50000(地図画像)」と「数値地図50mメッシュ(標高)」を利用してカシミール3Dで作成しました。

横手山と池の塔山←横手山と池の塔山
 高山村と下高井郡山ノ内町、群馬県中之条町との境になる渋峠から池の塔山(国土地理院の2万5千分1地図には記載なし)を越えて山田峠、坊主山(国土地理院の2万5千分1地図には記載なし)、万座山、万座峠、黒湯山、御飯岳、毛無山(国土地理院の2万5千分1地図には記載なし)を経て毛無峠に下り、破風岳に登ります。
 破風岳が須坂市と群馬県嬬恋村との境界で、分水界は土鍋山、浦倉山、四阿山と南下して行きます。

分水嶺

○高山村役場の上空から見た分水嶺(カシミール3Dで制作)
高山村から見た分水嶺

○群馬県側から見た分水嶺と北信五岳(カシミール3Dで制作)
群馬県側から見た分水嶺

主な地点

地点 緯度N 経度E 標高m 高山村の隣接市町村
渋峠
渋峠の標柱
36°39’58.6 138°32’02.9 2,152 長野県下高井郡山ノ内町
群馬県吾妻郡中之条町
池の塔山
万座峠から望む横手山、池の塔山、乳山(東)
36°39’36.7 138°31’55.2 2,217 群馬県吾妻郡中之条町
山田峠
山田峠から望む横手山、乳山(東)、池の塔山
36°39’04.0 138°31’31.0 2,052.8 群馬県吾妻郡中之条町
群馬県吾妻郡草津町(境界未定地域)
坊主山
横手山ののぞきから望む乳山、白根山、坊主山
36°39’01.9 138°31’22.4 2,123 (境界未定地域)
万座山
白根山から望む御飯山、黒湯山、万座山
36°38’48.6 138°30’15.4 1,994.5 群馬県吾妻郡嬬恋村
万座峠
万座峠の地蔵菩薩
36°38’33.0 138°29’39.0 1,820 群馬県吾妻郡嬬恋村
黒湯山
山田牧場から望む黒湯山、御飯岳、老ノ倉山
36°38’39.2 138°28’44.3 2,007.2 群馬県吾妻郡嬬恋村
御飯岳
土鍋山から望む御飯岳、毛無山、横手山、池の塔山、白根山、本白根山
36°37’32.3 138°27’41.9 2,160.4 群馬県吾妻郡嬬恋村
毛無山
毛無峠から望む毛無山
36°36’36.1 138°27’23.7 1,937 群馬県吾妻郡嬬恋村
毛無峠
破風岳から望む本白根山、毛無峠、赤城山、榛名山、浅間隠山
36°36’27.8 138°27’05.8 1,823 群馬県吾妻郡嬬恋村
破風岳
毛無峠、土鍋山、破風岳
36°36’27.5 138°26’41.3 1,999 長野県須坂市
群馬県吾妻郡嬬恋村

余談


用語解説

ぶんすい‐かい【分水界】
地表の水が二つ以上の水系に分かれる境界。分水線。【広辞苑】
ぶんすい‐れい【分水嶺】
分水界となっている山脈。分水山脈。【広辞苑】
すい‐けい【水系】
地表の水が次々に集まって系統をなして流れる時、その系統をいう。河川の本流・支流・分流を併せたものであるが、時に湖沼も含む。【広辞苑】
分水嶺とは:
分水界、分水線、分水境界などという。雨水が異なる方向に流れる境界のことであり、水系と水系の境界を指す。(水系とは集水域に流れる川の系統をいう)
至る所に分水界は存在するが、特に山岳地帯では山稜が境界になるので分水嶺という。《分水嶺倶楽部》より

参考にさせていただいた資料

最終更新 2017年10月 1日

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