ハマナス(浜茄子)【ハマナシ(浜梨)】

ハマナス
 海辺の植物なのになぜか信州の山の中でも咲いています。
 以前このお宅に住んでおられた奥さんのご実家が日本の最北端・稚内だったとお伺いし、妙に納得しました。
ハマナス
ハマナス
 道東の浜辺ではハマナスが咲き、手を伸ばせば届きそうなところに国後島が浮かんでいました。
ハマナス
 八重咲きの花もあります。

ハマナス
 ミニトマトのような実ができていました。

はまなす【浜茄子】: ハマナシ(浜梨)の訛。
はまなし【浜梨】:
バラ科の落葉小低木。日本の北部の海岸砂地に自生。高さ1メートル半に及ぶ。 幹枝にはとげを密生。夏、紅色のバラに似た芳香ある美花を開き、扁円形の果実は紅熟する。 甘酸味あり。根皮は黄色染料に、花は矯味矯臭薬となる。はまなす。 広辞苑

食べ方や薬効 熟した実はそのまま食べたり、果実酒にします。

 ハマナスといえばすぐに「しれ〜とこ〜のみさ〜きに〜、はまなす〜のさくころ〜」という一節が口をついて出てきます。
 これは加藤時子さんの『知床旅情』として全国的に有名ですが、先年亡くなった森繁久彌さんが作詞作曲した『サラバ羅臼』が元歌で、『地の涯に生きるもの』という映画を撮影した際に、協力してくれた羅臼の皆さんに感謝して森繁さんが贈った歌だということは地元以外ではあまり知られていません。
 この映画の主題歌『オホーツクの舟唄』は『知床旅情』と曲は同じで歌詞が違います。
 ♪オホーツクの海原 ただ白く凍てはて♪とはじまる『オホーツクの舟唄』の季節は、ハマナスの咲く『知床旅情』とはまったく季節が対照的で、真冬と真夏の対比となっています。
 味わい深い森繁節のほかに、倍賞千恵子さんの歌も絶品です。
 ちなみに倍賞千恵子さんと作曲家の小六禮次郎さん夫妻は、北海道野付郡別海町に別荘をお持ちで、国後島がすぐそこに見える野付半島ネイチャーセンターの名誉センター長を務めておられます。
 二人の歌は単なるご当地ソングとは一味も二味も違い、北国の厳しい生活体験が伝わってくるようです。

科名 バラ科バラ属
学名 Rosa rugosa
薬効 下痢止め効果があります。
季語
撮影 2006年 6月10日
2009年 7月18日
2009年 7月18日
2009年 8月29日
2005年 8月16日
更新 2009年 9月 5日

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【花の色】   青〜青紫      赤〜朱  黄〜橙    混合
【実の色】 黒〜黒褐色  赤〜橙色  紫色  茶〜褐色  緑色  黄色  白〜灰色  色々
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