久保の家
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「こんなんいらるかいや」

「こんなんいらるかいや」:”こんなのも、いかがですか”【北信州の方言】

野菜の種類
芋類 さつま芋里芋じゃがいも
瓜類 かぼちゃ(南瓜)、きゅうり、しろうり、すいか(西瓜)、プリンスメロン
果菜 赤唐辛子、オクラ、ししとう、ピーマン
茎菜 アスパラガスやまうど(山独活)わらび(蕨)
根菜 青首大根大根(総太り)、にんじん
なす類 トマト、ミニトマト、長なす、丸なす
ねぎ類 玉ねぎにら(韮)にんにく(大蒜)のびろ(ノビル)葉ねぎ(長葱)
豆類 小豆、おたふく豆、黒豆、ささぎ、さやえんどう、大豆、地豆(落花生)モロッコ豆
葉菜類 青じそ(大葉)、赤じそ(赤紫蘇)お菜(野沢菜)、かき菜、キャベツ、小松菜、白菜冬越ししたお菜(野沢菜)ほうれん草芽キャベツレタス
穀類 トウモロコシ(玉蜀黍)
その他 ミョウガ(茗荷)

おことわり:表の分類はこのページだけのもので、一般に通用するものではありません。
「おらちの”おごっつぉ”食べとくれ!」(発行:JA北信地区生活指導員部会)を一部参考にしています。

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野菜の食べ方のご紹介

青首大根
青首だいこん おろし金ですりおろして味噌と削り節を和え、おろし味噌にして食べます。
おろし汁を搾って、うどんやそばを味わうのが田舎風です。
赤じそ(赤紫蘇)
梅漬けの色付けにはなくてはならない素材です。
沸騰した湯に赤じそを入れて煮てから取り出し、砂糖と米酢を加えて溶かすと、赤じそジュースができます。
ビンに入れて冷蔵庫で保存し、水で2〜3倍に薄めて飲みます。
アスパラガス
天ぷらにすると甘みが増しておいしい。
簡単に食べるには、茹でてマヨネーズをかけるが、削り節と醤油をかけても良い。
ベーコン巻きはお弁当のおかずにもなります。
雄株と雌株があり、成長すると雌株はクリーム色の小さな釣り鐘状の花を咲かせ、赤い実を成らせます。
雄株から出る新芽の方が太くておいしい。
日光に当てないで新芽を育てるホワイトアスパラは、以前は缶詰でしか見かけませんでしたが、最近生食用も出回ってきました。
アスパラガスのおごっそ(1)(2)を別にまとめました。
小豆
箕に小豆を入れて天日で干す 小豆を洗い、鍋で茹でます。
厚手の布袋を用意して大きなボールの中で口を開け、茹でた小豆を茹で汁ごとあけ、丁寧に押し潰します。
袋を取り出してからボールを火にかけ、焦げつかないようにかき回しながら水分を飛ばし、砂糖を加えてよく練れば、漉し餡のできあがりです。
ボールの中身を全部捨ててしまい、袋の中に残ったもので餡を作ろうとした若いお嫁さんがいらしたそうです。どんな餡になったのでしょうか。
「餅入り小豆粥」
小豆は柔らかくなるまで茹でておきます。
鍋に洗った米と水を加えて30分ほど置き、その上に茹で汁を切った小豆を加えて中火にかけ、煮立ったらとろ火で1時間炊きます。
半分に切って焼いた餅を加えて5分ほど煮たら、火を消して15分蒸らします。
お椀に盛り、適当に塩を振って食べます。
オクラ
さっと茹でて適当に刻み、細かく刻んだミョウガを混ぜ、削り節を載せて醤油をかけます。
粘りが出るまでかき混ぜ、ご飯にのせて食べます。
お菜(野沢菜)
霜が降りてから収穫すると特有の”のり”が出ます。
ただし、雪が降ると茎が折れてしまうので、お天気の見極めが難しい。
洗ってお葉漬け(おはづけ)を漬けるとすぐに、長い冬がやってきます。
「お葉漬け料理」
春になって酸っぱくなったお葉漬けを使った料理です。
  • お葉漬け炒飯:お葉漬けを細かく刻んでフライパンで炒め、ご飯を加えて更に炒め、塩、こしょうで味を調えます。
  • お葉漬け納豆:お葉漬けを細かく刻んで納豆に加えてよくかき混ぜます。
  • お葉漬けの油炒め:お葉漬けを細かく刻んで油で炒め、塩、こしょうして味を調え、最後に醤油をたらします。
  • お葉漬けの粕煮:お葉漬けを刻んで一晩水出ししたものを、煮干と一緒に鍋で煮、柔らかくなったら粕を加え、砂糖、醤油で味を調えます。
宝暦6年(1756年)頃、野沢温泉・健命寺の第8代目の住職が京都遊学の際に手に入れた天王寺蕪の種を持ち帰ったものが、野沢菜の起源と伝えられています。 野沢菜の歴史
きゅうり
棚栽培(”くね”と呼ぶ)と地這い栽培の両方で作る。
畑で採ったら水で洗い、味噌をつけてかじります。
山仕事に行くときには、水分補給として必ず持って行きます。
信州名産の「塩いか」と和えた料理は信州だけの料理で、よそではお目にかかれません。
「きゅうりの芥子漬け」
きゅうりを乱切りにして塩漬けにしておきます。
芥子を溶き、砂糖、塩、味醂、米酢を加えた中に、水気を搾ったきゅうりを入れて1日漬けます。
◎暑さが続き、食欲が落ちたときでもご飯のおかずにすると食が進みます。
ささげ
この辺では”ささぎ”と呼んでいます。漢字は「大角豆」です。
莢(さや)が硬くならないうちに採り、茹でてマヨネーズをかけて食べます。
胡麻和え、煮物、肉巻きの芯などにも使えます。
実が入ったら、莢から実を取りだし、天日で乾燥してから保存しておきます。
さつま芋
掘った芋は洗って乾かし、穴倉に入れて保存します。
皮のまま乱切りにして油で揚げ、砂糖を溶かした蜜にからめて胡麻をまぶすと大学芋になります。
天ぷらにしてもおいしい。
里芋
この辺では「はいも」と呼んで、竹輪や蒟蒻、人参などと一緒に煮物にします。
じゃがいも
ほくほくとした”男爵”は粉吹き芋に、煮崩れしない”メイクイーン”は肉じゃがなどの煮物に最適です。
大根(総太り)
煮物、おやきの具、おここ(たくあん)、切り干し大根など、応用範囲が広い野菜です。
鰤(ブリ)や鮭(さけ)のアラと煮ると味が浸みておいしい。
我が家ではおやきの具には生で使っています。
だいこんの漬け物を別にまとめました。
玉ねぎ(玉葱)
収穫したら日陰で干します。
皮を剥き、薄切りにして軽く水にさらしてから、削り節と醤油をかけて食べます。
涙が出るくらいの方がおいしい。
地豆(落花生)
収穫したら水で洗い、天日で良く干して乾燥します。
殻をむいて豆を取り出し、熱くしたフライパンに油をひいて豆を煎り、味噌と砂糖で味を付けると自家製味噌ピーになります。
煎り方が不十分だと生臭く、煎りすぎると豆が焦げてしまいます。
最近は電子レンジで手軽に煎っています。
節分には、殻ごと煎った地豆で豆まきをします。
にら(韮)
「ニラせんべ(あるいはニラせんべい)」は北信州の代表料理です。
刻んだニラに味噌で味付けした「ニラおやき」も定番ですが、汁が出て皮が包みにくく、蒸かしたときに、皮の薄いところが破裂しやすいので、家人には不評です。
にんにく(大蒜)
ニンニクの若い芽を摘み、玉ネギと一緒に油で炒め、味噌、砂糖で味付けして食べます。
ニンニクの皮を剥き、保存瓶に入れて醤油を加え、ニンニクの醤油漬けを作ります
そのままご飯にのせて食べたり、ラーメンにのせたりします。
のびろ(ノビル)
味噌と油で軽く炒める油味噌が代表料理です。
球根を醤油に漬け込んでおくと、成分が溶出して出汁醤油になります。
おやきの具としても最適ですが、ニラと同様、汁が出るので包みにくく、破裂しやすい。
白菜
漬物や鍋物に欠かせません。
秋に埋けておいた白菜を春に掘り出し、さっと茹でて鰹節をかけ、醤油をちょっと垂らすと簡単なおかずが一丁あがりです。
甘味があってけっこうおいしい。
葉ねぎ(長葱)
適当な長さに切って油でさっと炒め、味噌と砂糖で味付けすると、農繁期の忙しいときでもすぐできるおかずになります。
冬越ししたお菜(野沢菜)
野沢菜の芥子和え 薹(とう)が立つ前に収穫し、茹でて芥子(からし)で和えます。
”カニかま”を入れると彩りが良く、ほろ苦さと辛みが食欲をそそります。
薹が立つと苦味が増すので食べません。
そのままにしておくと花が咲き、「菜の花畑」になります。
プリンスメロン
マクワウリに似ている小型のメロンです。
ほど」が抜けると食べごろですが、天候によっては「ほど」が抜ける前に実が割れてしまい、食べられなくなることがあります。
ほうれん草
茹でておひたし、ごま和えなどにします。
おひたしは食べない子どもが、豚の角煮の付け合わせにするとぺろりと食べてしまいます。
丸ナス
おやきの具の代表で、長ナスでは味が出ないといわれています。
1センチぐらいの輪切りにしたナスをさらに二つ割りにし、シソの実を加えた油味噌をはさみ、皮で包んで蒸かします。
食べる前に、破裂していないことを確かめ、破裂していたらそこからたべるのがコツ。穴があるのを知らないで反対から食べると、穴から汁が飛び出して服を汚してしまいます。
焼きナスは、青ジソ(大葉)をはさんで焼き、味噌だれをつけて食べます。
長ナスしか知らない人が初めて丸ナスを見たとき、爆弾と勘違いしたという笑い話があります。
「秋の丸ナスの芥子漬け」
丸ナスをイチョウ切りにし、水にさらして灰汁を抜いてから塩漬けします。
ミョウバンを入れると色がきれいになります。
芥子を溶き、砂糖、塩、味醂、米酢を加えた中に、水気を搾ったナスを入れて1日漬けるとできあがりです。
ミニトマト
ミニトマトぶどうのようにたくさん実がなるので、色付いたものから摘んで食べます。
ミョウガ(茗荷)
ミョウガの花 細く刻み、茹でたおくらを刻んで混ぜ、醤油と削り節をかける。マヨネーズをかけても良い。
大きく刻んでなすの油味噌に入れます。
細かく刻んで、麺類の薬味にも合います。
味噌に入れて味噌漬けにすると、おにぎりの具やお茶漬けに利用できます。
芽キャベツ
芽キャベツ 小さなキャベツがびっしりできています。
洋風煮物にして食べます。
モロッコ豆
モロッコ豆のくねさやのまま茹でてマヨネーズをかけて食べます。
外見はささぎ(ささげ)を大きくしただけだが、見かけによらず”さや”は肉厚で柔らかく、筋も柔らかいので、歯のない年寄りにも食べられると好評です。
やまうど(山独活)
畑から採ってきたら、酢水にさらしてアクを抜きます。
皮をむいて味噌を付けてそのまま食べます。
皮は細長く切って、醤油、味醂できんぴらにすると、特有の香りの”きんぴら独活”になります。
茹でてから、味噌、ごま、砂糖に酢を少しまぜて、和えても良い。葉はさっと茹でるのがコツです。
葉は天ぷらにしても野趣があっておいしい。
レタス
野菜サラダの定番です。
味噌汁の具にもなります。
わらび(蕨)
わらび 野菜畑の一画でわらびを栽培しています。
毎日採れるが、遅霜にあうと真っ黒になって食べられません。
藁で束ね、重曹を入れた熱湯に浸して一晩放置し、翌日水洗いしてからさらに1日水に浸けておくとアクが抜けます。
木灰をまぶして熱湯をかけ、重しをして一晩おいてもアクが抜けます。
適当に切って醤油と削り節をかけて食べます。
高山村の山田牧場にはわらびがたくさん生えますが、放牧中の牛や馬は絶対に食べません。
わらびに発ガン性があることを本能で知っているのでしょうか?

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